数少ない「国産畳表専門店」として
「なぜ、国産たたみ専門なのですか?」と、お客さまから聞かれることがあります。
シンプルにお答えすると
- ・国産畳表は品質が良い(つまり丈夫で長持ちするので、お客さまにも喜んでもらえる)
- ・お客さまの肌に触れるものなので「間違いない生産者」の安心を届けたい
- ・国産畳表を生産する熊本のイグサ農家さんを応援したい
つまり国産畳表は、
畳職人として「品質に惚れている」「パートナーのイグサ農家さんの想いの詰まった畳表」を
お客さまに自信を持ってお薦めできる材料ということになります。
そのイグサ農家さんと直接取引できる畳屋として、
産地直送の畳表と「想い」・・・
「農家さんが心を込めてつくった有機野菜」をお届けするような気持ちで
畳を納めてゆきたいと思っています。
国産畳表生産の背景
現在、国産畳表の95%以上が、
熊本県八代市で生産されています。
畳表~たたみおもて(たたみの表面材)は、
『イグサ』という材料(農産物)でできています。
1989年に、約5,500軒近くあった『イグサ(い草)農家さん』は、
2013年には、600軒にまで減ってしまいました。
2015年以降、さらにその数が減っています。
日本でのイグサ(い草)生産の減少に伴い、
国産畳表のシェアも減少しています。
国内で使用されている畳表の80%以上が中国産です。
それは過激な価格競争で廃業、
栽培品目の転作によるものが主な要因です。
過去には、ベビーブーム・高度成長期など
畳を作れば売れるという時代がありましたが、
現在は少子化・人口減少・畳部屋の減少などにより需要も減少。
日本の伝統文化を子供たちに、
そして未来に残していくためには、
国産い草・国産畳表の生産の火を絶やさないよう、
「春日井畳店ができること」をひとつずつ積み重ねてゆきたいと思います。
無くなってゆくイグサの産地
熊本の他に畳表(イグサ)の名産地に「備後表」があります。
広島県の尾道,福山付近で生産される畳表ですが、
現在は「備後表」の生産農家さんもいなくってしまった”と聞きます。
つまり「備後表」は生産終了となり、
残念ながら「国内の畳屋さんの倉庫にある在庫のみ」となります。
春日井畳店が応援する(お世話になっている)熊本県八代地域、
パートナーであるイグサ農家さんが、このようにならないよう
国産たたみの良さをたくさんの人に知っていただき守ってゆきたいと思っています。
熊本のイグサ生産者の吉田さん
農林水産大臣賞 受賞 エコファーマー
熊本イグサ生産農家
吉田 昭則 さん
熊本県八代市在住。
「熊本天一表」ブランドいぐさ生産者。
可能な限り農薬を使わない農法にて、天然染土のみの無着色畳表を生産。
また「ポット育苗式栽培」を確立した第一人者。